この記事では、バッテリーキルスイッチの使用による潜在的な問題点や、それがあなたの車に及ぼす可能性のある影響について詳しく解説します。
バッテリーキルスイッチは車両の電源を遮断するスイッチで、主にバッテリー上がりを防いだり、盗難防止の目的で使用されます。
しかし、その使用は一定の手間が伴い、特に頻繁に車両を使用する方にとっては面倒に感じるかもしれません。
バッテリーキルスイッチのデメリットを理解し、自分の使用頻度や必要性に応じて、その使用を検討することの重要性についてお伝えしていきます。
この記事のポイントは以下の通りです。
- バッテリーキルスイッチの使用が車両のイモビライザー(防犯装置)やキーレスエントリーシステムにどのような影響を及ぼすか
- バッテリーキルスイッチの使用がナビゲーションシステムやラジオのプリセットにどのような影響を及ぼすか
- バッテリーキルスイッチの使用が車両の電源やメモリーにどのような影響を及ぼすか
- バッテリーキルスイッチの使用がエンジン始動にどのような影響を及ぼすか
バッテリーキルスイッチの5つのデメリット
バッテリーキルスイッチデメリットは以下の5つです。
イモビライザー(防犯装置)が効かなくなる
バッテリーキルスイッチを使用すると、車両のイモビライザー(防犯装置)が機能しなくなる可能性があります。
これは、イモビライザーが電源を必要とするためで、電源が遮断されるとその機能が停止します。
これにより、盗難防止機能が低下する可能性があります。
キーレスでドアのロック解除ができなくなる
また、キーレスエントリーシステムも電源を必要とするため、バッテリーキルスイッチを使用すると、キーレスでドアのロック解除ができなくなる可能性があります。
これは、特に頻繁に車両を使用する方にとっては不便となる可能性があります。
ナビのGPSが初期化される
さらに、ナビゲーションシステムのGPSも電源を必要とします。
したがって、バッテリーキルスイッチを使用すると、ナビのGPSが初期化される可能性があります。
これは、特に長距離ドライブや未知の場所への移動を頻繁に行う方にとっては大きなデメリットとなる可能性があります。
時計・ラジオなどのメモリーがリセットされる
バッテリーキルスイッチを使用すると、車両の電源が完全に切れるため、車両のメモリーがリセットされる可能性があります。
これは、カーナビゲーションシステムやラジオのプリセットなどの電源が切れてしまうので、初期状態に戻ってしまいます。
使用するためは再度設定する手間が生じてしまいます。
そのため、これらの機能を頻繁に使用する方は、バッテリーキルスイッチの使用による影響を考慮する必要があります。
エンジンを掛けるまでに手間がかかる
バッテリーキルスイッチを使用すると、エンジンを起動するたびにスイッチをオンにする必要があります。
これは、特に頻繁に車両を使用する方にとっては手間となる可能性があります。
例えば、毎日の通勤や買い物などで車を頻繁に使用する方は、毎回スイッチをオンにすることが煩わしく感じるかもしれません。
このように、バッテリーキルスイッチの使用は一定の手間が伴います。
これらのデメリットを理解した上で、バッテリーキルスイッチの使用を検討することが重要です。
自分の使用頻度や必要性に応じて、使うのか判断しましょう。
そもそもバッテリーキルスイッチとは?仕組みを解説!
バッテリーキルスイッチとは、一般的には車両の電源を遮断するスイッチのことを指します。
このスイッチを使用することで、車両の電源を一時的に切断することが可能となります。
主に盗難防止や、バッテリーの消耗を防ぐ目的で使用されます。
ここから具体的なメリットについても詳しく見ていきましょう。
バッテリーキルスイッチのメリット4つ
バッテリーキルスイッチは、その名の通りバッテリーからの通電を遮断する装置で、そのメリットは多岐にわたります。
その中でも特に重要なメリットは以下の4つです。
バッテリーキルスイッチの最大のメリットは、バッテリーの消耗を防ぐことです。
バッテリーキルスイッチを使用すると、車両が使用されていない間、バッテリーからの通電が遮断されます。
これにより、バッテリーの消耗が大幅に抑えられます。
例えば、ある程度バッテリーに電気の貯えがあれば、極端な話、一シーズン車に乗らなくてもバッテリーが上がらないほどです。
バッテリーキルスイッチの使用は、バッテリーの寿命を延ばす効果もあります。
バッテリーの消耗を防ぐことで、バッテリー自体の寿命を延ばすことが可能となります。
これは、長期間車を使用しない場合や、頻繁に車を使用しないユーザーにとっては大きなメリットとなります。
バッテリーキルスイッチを使用することで、不意のバッテリー上がりを防ぐことが可能です。
車を長期間使用しない場合や、頻繁に車を使用しないユーザーは、バッテリーが上がるという問題に直面することがあります。
しかし、バッテリーキルスイッチを使用することで、このような問題を防ぐことが可能となります。
バッテリーキルスイッチの使用は、定期的にボンネット内を確認する機会を提供します。
バッテリーキルスイッチを操作するたびに、ユーザーはボンネット内をチェックする機会を得ることができます。
これにより、車両のメンテナンス状況を定期的に確認し、早期に問題を発見することが可能となります。
以上がバッテリーキルスイッチの主なメリットです。
メリットとデメリットを比較し、あなたの生活スタイルに照らし合わせてバッテリーキルスイッチの使用を検討してみましょう。
どこで購入できる?
バッテリーキルスイッチの購入に際しては、自身の車両のバッテリー端子のタイプに適合するものを選ぶことが重要です。
また、キルスイッチは車両の長期保管用とレース用でタイプが異なるため、自身の使用状況に合わせた選択が求められます。
例えば、バッテリーのマイナス端子に取り付け、ノブを回すことで通電をカットするタイプは、取り付けが簡単であり、車両の長期保管時などに適しています。
一方、スイッチを回すだけでカットできるタイプはレース用として適していますが、レギュレーションでは車外から操作できるように求められるため、配線や取り付け場所の加工が必要になります。
オートバックスなどの店舗では取り扱いが少ないため、購入はネットがおすすめです。
以下のネットショップではバッテリーキルスイッチの販売が確認できました。
- Amazon
- ヤフーショッピング
- 楽天
- モノタロウ
また、自分で取り付けができない場合は、高額になりますが、適合するキルスイッチがあれば、専門のショップで取り付けてもらうことも可能です。
なお、キルスイッチの選択に際しては、以下の2つの商品がおすすめです。
バッテリーを保護し、メンテナンス作業の安全性を高めるD端子のタイプのバッテリーのターミナルに取り付けるタイプのアイテムです。
バッテリー漏電保護切断機能を持つB端子タイプの汎用電池クリップ遮断器です。
以上の情報を参考に、自身の車両の仕様や使用状況に合ったスイッチを選んでください。
バッテリーキルスイッチは盗難防止にも有効
バッテリーキルスイッチは、盗難防止の一環として使用されることもあります。
車両の電源回路を物理的に遮断し、エンジンの始動を防ぐことで、車を盗もうとした人がが車両の鍵をこじ開けても、エンジンを始動することはできません。
これが、盗難防止対策となるわけです。
キルスイッチを盗難防止対策として利用する際の重要なポイントは、スイッチの設置位置です。
初見ではわからない位置にキルスイッチを設置することで、窃盗団がキルスイッチの位置を特定するのを難しくします。
窃盗団がスイッチの位置を特定する可能性もありますが、うまくいかなければ諦めて逃走することもあるため、対策するに越したことはありません。
現代の自動車は基本的にガードが固いのでキルスイッチ無しでも問題はないと思いますが、旧車の類の車種は人気的にも構造的にも盗まれやすいので、キルスイッチを後付けするのは大いに有効です。
オートバックスでの取り扱いはある?
ネットで確認したところ、オートバックスでも、様々な種類のバッテリーキルスイッチを取り扱っていました。
しかし、それぞれのスイッチには特性や適合する車両が異なるため、自分の車両に合ったスイッチを選ぶことが重要です。
また、オートバックスのスタッフに相談することで、自分の車両や使用状況に最適なスイッチを選ぶことができます。
おすすめの商品4選
バッテリーキルスイッチのおすすめ4品をご紹介します。
以下の4つの商品は、それぞれ異なる特性と利点を持つため、自身の車両の仕様や使用状況に合わせて選ぶことが重要です。
Fogmanバッテリーキルスイッチ
これはD端子タイプのバッテリーターミナルに取り付けるタイプのアイテムで、マイナス側のターミナルに取り付け、その先に配線を接続するだけなので取り付けも簡単に行なうことができます。
ノブを回すだけで電気の流れをカットオフすることができ、バッテリー上がり防止や作業中の事故防止などに役立ちます。
自動車電源キルスイッチ(電気エキスパート)
これは汎用電池クリップ遮断器で、上部のインストールB端子に対応しています。
AQUA DREAMバッテリーキルスイッチ
これはGM系などのアメ車や輸入車に最適なキルスイッチで、丈夫な真鍮仕上げとなっています。
サイド端子に対応したバッテリーキルスイッチで、ワンタッチで配線のONとOFFが可能です。
EL020汎用2極キルスイッチ
レーシングカーなどにも採用されている、汎用の2極キルスイッチです。
スイッチを切ると、赤色のスイッチノブが外れる仕様となっています。
これらの商品は、それぞれ異なる特性と利点を持つため、自身の車両の仕様や使用状況に合わせて選ぶことが重要です。
また、スイッチの取り付け位置や操作性も重要な選択基準となります。
バイクとの相性
バッテリーキルスイッチは、バイクにおいても重要な役割を果たします。
バイクは特に盗難のリスクが高いため、エンジンを遮断するバッテリーキルスイッチの存在は盗難防止策として一層重要となります。
しかし、バイクの場合、スイッチの取り付け位置や操作性が特に重要となります。
運転中にスイッチを操作することが難しい位置に取り付けてしまうと、安全性に影響を及ぼす可能性があるからです。
また、バッテリーキルスイッチは、停車時にエンジンを切る目的で使用することが可能で、特に新車やトランスミッションが硬いバイクでは、エンジンを止めてからニュートラルを出すことが容易になります。
しかし、キルスイッチはあくまで緊急時にエンジンを止めるための機能であり、日常的に使うことを想定して作られたものではないため、必要以上に使うことは推奨されません。
さらに、バッテリーキルスイッチを使用する際には、バッテリーの消耗や鍵の抜き忘れなどに注意が必要です。
キルスイッチを使うとエンジンの燃焼が止まりますが、ヘッドライトや電装系は点きっぱなしになります。
この状態を続けるとバッテリーが上がる可能性があるため、注意が必要です。
以上のように、バイク用のバッテリーキルスイッチを選ぶ際は、取り付け位置や操作性を特に考慮することが推奨されます。
また、日常的な使用においても、バッテリーの消耗や鍵の抜き忘れなど、様々な点に注意を払うことが求められます。
バッテリー キルスイッチ 24Vの特性
バッテリーキルスイッチの24Vモデルは、特に大型車や特殊車両において使用されることが多いです。
これらのスイッチは、12Vモデルと比較して、耐久性や信頼性が高いとされています。
具体的には、24Vモデルは最大300Aまで耐えることが可能で、瞬間的には1000Aまでの電流に対応できます。
これは、85Aのバッテリーや100Aのオルタネーター程度では溶けることがないということを示しています。
しかし、その高い性能は価格に反映され、24Vモデルは12Vモデルよりも高価になる傾向があります。
したがって、24Vの車両を使用するユーザーは、バッテリーキルスイッチの価格と性能を比較検討することが重要となります。
また、バッテリーキルスイッチの取り付けには注意が必要で、特にバッテリーのプラス端子と「マイナス端子及び電気が流れそうな金属パーツ」をショートさせないことが重要です。
プラス端子とマイナス端子を工具でショートさせてしまうと、火花が散って最悪の場合、車両火災まで引き起こす可能性があります。
室内での使用方法
バッテリーキルスイッチは、室内に取り付けることも可能です。
取り付け位置については、運転席周辺やダッシュボード下が一般的ですが、既に他の装置で埋まっている場合は、グローブボックス下など他の場所を検討することもあります。
ただし、運転中にスイッチを操作することが難しい位置に取り付けてしまうと、安全性に影響を及ぼす可能性があります。
具体的な取り付け手順は以下の通りです。
- バッテリーからマイナス端子をはずします。
- バッテリーのマイナスターミナルに本品を取り付けます。
- 本品のターミナル部に取り外したマイナス端子を取り付けます。
- カットオフスイッチ(ノブ)を右回り(時計回り)いっぱいに締め込むと通電し、左回り(反時計回り)に2回転以上緩めると遮断します。左回りに回しすぎると外れるので注意が必要です。
見た目についても、インテリアと調和するデザインのものを選ぶと、車内の雰囲気を損なうことなく使用することができます。
室内につけると盗難防止の効果もアップすると思います。
バッテリーキルスイッチのデメリットと対策
バッテリーキルスイッチのデメリット・メリット、その他の特徴などを詳しくお伝えしてきましたが、デメリットがやはり気になる方もいらっしゃると思います。
そもそもキルスイッチを使用する目的は「バッテリー上がりを防ぐこと」だと思います。
この目的をクリアするために、バッテリーキルスイッチを使用する以外の方法で効果的な対策をお伝えします。
バッテリー上がりを防ぐ方法
バッテリー上がりを防ぐための具体的な方法として、以下の5つの方法があります。
- 頻繫に車を走らせる
- バッテリーの点検を定期的に行う
- バッテリーのマイナス端子を外しておく
- バッテリーが消耗しているなら交換する
- バッテリー上がりを防ぐグッズを使用する
バッテリーは車を運転することで充電されます。
したがって、長期間車を運転しないと、バッテリーの充電が減少し、バッテリー上がりが起こりやすくなります。
特に、2~3ヶ月以上車を運転しない場合、バッテリーが上がる可能性が高まります。
そのため、月に少なくとも1回は車を運転することが推奨されています。
バッテリーは知らず知らずのうちに放電し、バッテリー上がりを引き起こす可能性があります。
そのため、定期的にバッテリー液の量と電圧をチェックすることで、バッテリー上がりを防止することができます。
自分でチェックできない方はガソリンスタンドなどで店員さんにお願いすると見てくれます。
長期間車を使わないときは、バッテリーのマイナス端子を外しておくと、バッテリーの充電の減りを防ぐことができます。
ここに関しては、もう少し詳しく次の見出しで解説します。
バッテリーが消耗すると蓄電量が減り、バッテリー上がりが起きやすくなります。
バッテリーはだいたい2~3年で寿命を迎えるので、それを基準に交換を検討しましょう。
車検や1年点検などで必ず見てくれます。
バッテリー上がりを防ぐためのグッズには、ソーラーパネルを使ってバッテリーを充電するものや、適切な電流でバッテリーを充電することができる充電器などがあります。
また、電圧が下がると自動的に電源を切ってくれるリレーもおすすめです。
バッテリーキルスイッチ以外でも有効なアイテムはあるので、試してみる価値はあります。
これらの方法を適用することで、バッテリー上がりを効果的に防止することが可能です。
あなたができる所から取り組んでみてください。
バッテリーのマイナス端子を外すとどうなる?
バッテリーのマイナス端子を外すと、車両の電源が完全に切れ、バッテリーの電気消費がなくなります。
これはバッテリーキルスイッチを使用するのと同様の効果があり、特に長期間車両を使用しない場合にはバッテリー上がり対策として有効です。
ただし、マイナス端子を外すと、車両のメモリーがリセットされる可能性があり、カーナビゲーションシステムやラジオのプリセットなど、電源を切るとリセットされる機能に影響を及ぼすことがあります。
また、マイナス端子を外す作業は、バッテリーキルスイッチの操作に比べて手間がかかります。
そのため、頻繁に電源を切る必要がある場合は、バッテリーキルスイッチの使用を検討することが推奨されます。
さらに、マイナス端子を外す際には、火花が発生することがありますが、これはバッテリーが常時放電中であるためです。
この火花は一瞬であり、人体への影響はほとんどありませんが、ショートの危険を避けるためにも、素早く端子を外すことが重要です。
なお、マイナス端子を外した後は、外したケーブル先端の金属部分に絶縁性のあるビニールテープを巻くことをおすすめします。
バッテリー端子と外したケーブルが偶然接触し、ショートすることを防ぐことができるからです。
以下に、バッテリーキルスイッチのデメリットを箇条書きでまとめます。
- イモビライザー(防犯装置)が効かなくなる可能性がある
- キーレスでドアのロック解除ができなくなる可能性がある
- ナビのGPSが初期化される可能性がある
- 時計・ラジオなどのメモリーがリセットされる可能性がある
- エンジンを掛けるまでに手間がかかる
- 頻繁に車両を使用する方にとっては手間となる可能性がある
- バッテリーキルスイッチの使用は一定の手間が伴う
- バッテリーキルスイッチを使用すると、エンジンを起動するたびにスイッチをオンにする必要がある
- バッテリーキルスイッチの使用は、定期的にボンネット内を確認する機会を提供する
- バッテリーキルスイッチの取り付けには注意が必要で、特にバッテリーのプラス端子と「マイナス端子及び電気が流れそうな金属パーツ」をショートさせないことが重要
- バッテリーキルスイッチの24Vモデルは、特に大型車や特殊車両において使用されることが多いが、その高い性能は価格に反映され、24Vモデルは12Vモデルよりも高価になる傾向がある
- バッテリーキルスイッチはあくまで緊急時にエンジンを止めるための機能であり、日常的に使うことを想定して作られたものではないため、必要以上に使うことは推奨されない
デメリットとメリットをよく理解し、あなたの生活スタイルに合わせてバッテリーキルスイッチを使用するか検討してみましょう。
例えば、月に数回しか乗らない方であれば、バッテリーキルスイッチを使用してみてもよいかと思います。
なぜなら、バッテリーの消耗を抑えられて、スイッチの入り切りもそれほど手間にはならないからです。
久しぶりに車に乗ろうとしてさあ、エンジンをかけようとするが、かからない。
このような「バッテリー上がり」は避けたいとことですよね。
そのために、バッテリーキルスイッチを使用することは賢い判断だと思います。
逆に、頻繫に車に乗る方にとってはあまりおススメできません。
なぜなら、電子機器の再設定やスイッチの入り切りに手間がかかるからです。
ON/OFFのたびに作業が必要になるので、頻度が高い方にとってはデメリットの方が大きいと言えます。
この記事が参考になれば幸いです。