車の塗装剥がれを発見した際、修理料金がいくらかかるのか、どこに依頼すれば良いのかは大きな悩みどころです。
特に、身近なオートバックスで塗装は可能なのか、その料金はディーラーやイエローハットと比較して安いのか、多くの方が疑問に思う点でしょう。
ボンネットやルーフといった部位ごとの塗装料金や、傷消し・塗装のみを頼んだ場合の費用感も気になります。
また、塗装がパリパリと剥がれてきた場合の対処法や、自分で修理することはできるのか、あるいはトヨタなどのディーラーに頼むべきか、選択肢は様々です。
この記事では、車の塗装剥がれ修理に関する料金の疑問、特にオートバックスでの費用相場を中心に、総合的な情報をお届けします。
- オートバックスでの塗装修理の種類と料金の目安
- ディーラーやイエローハットとの料金・サービス比較
- ボンネットやルーフなど部位別の修理費用
- 修理費用を安く抑える方法とDIYの可否
車の塗装剥がれ修理、オートバックスの料金は?
- オートバックスで塗装は可能?
- オートバックスの傷消し・塗装のみ料金
- ボンネットの塗装料金、オートバックスの場合
- 車の塗装剥がれ修理、ルーフの料金相場
- パリパリになった車の塗装はがれの対処
オートバックスで塗装は可能?

オートバックスでは、車の損傷状態や予算に応じて選べる、主に2つの修理サービスを提供しています。
一つは「クイックペイント」と呼ばれる、早くてリーズナブルなサービスです。
これはバンパーやドアミラーについた小さな擦り傷などを、短時間で部分的に補修するのに適しています。作業時間が数時間から1日程度と短く、料金も比較的安価なのが特徴です。
もう一つは、ヘコミを伴うような大きな損傷に対応する本格的な「板金塗装」です。
こちらは凹んだボディを元の形に修復(板金)してから塗装を行うため、作業に数日を要し、料金もクイックペイントより高くなります。フレームの歪み修正など、大掛かりな修理に対応できる場合もあります。
板金塗装は一部店舗のみ
注意点として、クイックペイントは多くの店舗で対応していますが、本格的な板金塗装は専用の設備が必要なため、一部の店舗(参照:オートバックス公式サイト)でしか実施していません。
そのため、お近くの店舗に依頼する際は、希望する修理に対応しているか事前に確認することが重要です。
オートバックスの傷消し・塗装のみ料金
オートバックスでの傷消しや塗装のみの料金は、損傷の大きさや場所、塗装の種類によって大きく変動します。
正確な料金は現車を確認してからの見積もりとなりますが、公式サイトなどで公表されている料金の目安を知っておくと参考になります。
例えば、簡単な傷消しや部分的な塗装であれば「クイックペイント」が適用され、比較的安価に済みます。
一方で、パネル一枚をまるごと塗装する場合などは「板金塗装」の扱いとなり、料金も変わってきます。
「ちょっと擦っただけ」と思っても、傷の深さによっては下地処理が必要になり、料金が想定より高くなることもあります。

まずは無料見積もりを利用して、正確な金額を確認するのが一番確実ですよ。
修理箇所 | 修理内容 | 料金目安 |
---|---|---|
ドアミラー | 擦り傷(クイックペイント) | 8,800円~ |
バンパー | 擦り傷(クイックペイント) | 19,800円~ |
ドア・フェンダー | ヘコミを伴う傷(板金塗装) | 35,619円~ |
上記の料金はあくまで一例です。
車種(軽自動車、普通車、高級車)や塗装の種類(ソリッド、メタリック、パールなど)によっても料金は変動します。特に、3コートパールなどの特殊な塗装は高くなる傾向があります。
ボンネットの塗装料金、オートバックスの場合

ボンネットの塗装剥がれや傷の修理をオートバックスに依頼した場合、料金は「1パネル」単位の板金塗装扱いとなり、5万円前後がひとつの目安になります。
その理由は、ボンネットが車の顔ともいえる目立つパーツであり、面積も広いためです。
色ムラなく綺麗に仕上げるには高い技術が求められます。また、エンジンからの熱の影響を受けやすい部位でもあるため、耐久性のあるしっかりとした塗装が必要となります。
ただ、オートバックスの店舗によっては板金塗装を自社で行わず、提携している専門工場へ外注することがあります。
この場合、中間マージンが発生するため、直接、板金塗装の専門店に持ち込んだ方が料金が安くなる可能性があるという意見も見られます。
中古パーツの活用も
費用を抑える方法として、同じ色の状態が良い中古ボンネットを探して交換するという選択肢もあります。
塗装の仕上がりを気にされる方や、費用を少しでも安くしたい場合は、このような方法も検討してみる価値はあるでしょう。
車の塗装剥がれ修理、ルーフの料金相場

車のルーフ(屋根)は、塗装の修理料金が他の部位に比べて高額になりやすい傾向があります。
その理由は、常に紫外線や雨風にさらされる最も過酷な環境にあるため、塗装の劣化が進行しやすいからです。

ルーフの塗装剥がれを修理する場合、主に2つの方法があります。
部分塗装
剥がれが小範囲であれば、その部分だけを補修する部分塗装で対応できる場合があります。
しかし、ルーフは一枚の大きなパネルであるため、周囲との色の差が目立ちやすく、高度なぼかし塗装の技術が必要です。
料金の相場は、30,000円~50,000円程度ですが、状態によってはさらに高くなることもあります。
全塗装
剥がれが広範囲に及んでいたり、クリア層全体の劣化が激しい場合は、ルーフ全体の再塗装(全塗装)が必要になります。
この場合の料金相場は、60,000円から、車種や塗装の種類によっては200,000円程度になることも考えられます。
ルーフの塗装剥がれを放置すると、下地の鋼板にサビが発生し、雨漏りの原因になることもあります。サビが進行すると、塗装修理だけでは済まなくなり、さらに高額な修理費用が必要になるため、早めの対処が肝心です。
パリパリになった車の塗装はがれの対処

車の塗装が、まるで日焼けした皮のようにパリパリと剥がれてくる状態は、塗装の寿命が尽きているサインです。
この現象は、主に塗装の一番上にある保護層(クリア層)が、長年の紫外線や酸性雨によって劣化し、その役割を果たせなくなったために起こります。
この状態になってしまった場合、残念ながら部分的な補修で綺麗に直すことは非常に困難です。
パリパリと剥がれている部分だけを補修しても、その周辺の劣化している部分からすぐにまた剥がれが広がってしまいます。
根本的な解決策は「再塗装」
パリパリになった塗装を根本的に解決するには、劣化した古い塗膜を一度すべて剥がし、下地処理からやり直す「再塗装(全塗装)」が必要です。これは非常に手間と時間がかかる作業であり、専門的な技術と設備が求められます。
自分で缶スプレーなどを使って修理を試みる方もいますが、劣化した塗膜を完全に除去せずに上から塗装しても、すぐにまた下から剥がれてきてしまいます。結果的に、余計に状態を悪化させてしまうリスクが高いため、このような場合はプロの塗装業者に相談することを強くおすすめします。
車の塗装剥がれ修理料金、オートバックスと他社比較
- 塗装が剥げた車の修理費用はいくら?
- イエローハットでの塗装剥がれ修理料金
- トヨタなどディーラーの塗装剥がれ修理料金
- 車の塗装剥がれ修理で料金が安いのは?
- 車の塗装剥がれ修理は自分でも可能か?
- まとめ:車の塗装剥がれ修理料金、オートバックスの選択肢
塗装が剥げた車の修理費用はいくら?

車の塗装が剥がれた場合の修理費用は、依頼する業者や修理の範囲によって大きく異なります。
どこに依頼するかによって、料金だけでなくサービス内容や仕上がりの品質も変わってくるため、それぞれの特徴を理解しておくことが重要です。
一般的な料金の目安は以下の通りです。
- 部分塗装(バンパーの角など):15,000円 ~ 30,000円程度
- パネル単位の再塗装(ドア1枚など):30,000円 ~ 70,000円程度
- 全塗装(車全体):10万円以上
これらの料金は、主に「ディーラー」「カー用品店(オートバックスなど)」「板金塗装専門店」といった依頼先によって変動します。
安さだけで選ぶと思わぬトラブルにつながることも…。料金、品質、安心感など、ご自身が何を優先するかを考えて業者を選ぶのがおすすめです。複数の業者から見積もりを取って比較検討するのが賢い方法ですね。
イエローハットでの塗装剥がれ修理料金
イエローハットもオートバックスと同様、車の塗装剥がれ修理に対応しており、カー用品店ならではの比較的手頃な料金設定が魅力です。
ピンポイントで修復する「クイック板金」サービスなどを展開しており、必要最低限の範囲で修理することでコストを抑えています。
ここで、オートバックスとイエローハットの料金目安を比較してみましょう。
修理箇所 | オートバックス | イエローハット |
---|---|---|
ドアミラーの擦り傷 | 8,800円~ | 7,700円~ |
バンパーの擦り傷 | 19,800円~ | 22,000円~ |
ドア・フェンダーの傷 | 35,619円~ | 37,400円~ |
上記はあくまで公式サイトなどに掲載されている料金の目安です。実際の料金は損傷状態や店舗によって異なるため、一概にどちらが安いとは言えません。例えば、バンパーの傷はオートバックスの方が安く、ドアミラーはイエローハットの方が安いというケースもあります。
イエローハットはWEBや電話での無料見積もりに対応している店舗もあるため、気軽に料金を確認しやすいというメリットがあります。ただし、オートバックス同様、一部店舗では板金塗装を実施していない場合があるため、事前の確認は必要です。
トヨタなどディーラーの塗装剥がれ修理料金

トヨタをはじめとする自動車ディーラーでも、もちろん塗装剥がれの修理は可能です。ディーラーでの修理は、「品質と安心感」が最大のメリットと言えるでしょう。
その理由は、メーカーの看板を背負っているため、修理の品質基準が非常に高く設定されているからです。
また、車のカラーコードに合わせたメーカー純正の塗料を使用するため、色の再現性が高く、仕上がりが非常に綺麗です。修理後の保証がしっかりしている点も安心材料となります。
一方で、デメリットは料金が高額になりがちな点です。
ディーラーは自社で板金塗装工場を持っているわけではなく、提携している優良な専門工場に作業を依頼することがほとんどです。そのため、中間マージンが発生し、カー用品店や専門工場に直接依頼するよりも料金が割高になります。
トヨタディーラーでの料金目安
公式サイトの情報によると、トヨタのディーラーではバンパーの小さな擦り傷(10×20cm以内)の修理でも、ソリッドカラーで20,900円から、3コートパールでは24,200円からと設定されています。(参照:愛知トヨタ公式サイト)
これはカー用品店のクイックペイントと比較すると、高めの価格設定であることがわかります。
車の塗装剥がれ修理で料金が安いのは?

車の塗装剥がれ修理において、料金の安さを最優先するならば、選択肢は主に「DIY(自分で修理)」か「板金塗装専門店への直接依頼」の2つに絞られます。
業者に依頼する場合、料金が安い順に並べると、一般的には以下のようになります。
- 板金塗装専門店:中間マージンがなく、専門的ながらも比較的安価。
- カー用品店(オートバックスなど):手軽でリーズナブルなサービスがあるが、外注の場合は割高になることも。
- ディーラー:品質は高いが、中間マージンなどにより最も高額になる傾向。
板金塗装専門店は、ディーラーやカー用品店の下請けとしても機能していることが多く、直接依頼することで中間コストをカットできます。
ただし、工場によって技術力や得意な作業に差があるため、信頼できるお店を見つけることが重要です。
安さだけで選ぶリスク
料金の安さだけを追求すると、「仕上がりがイメージと違った」「すぐにまた塗装が剥がれてきた」といったトラブルにつながる可能性もあります。特に、極端に安い価格を提示する業者には注意が必要です。修理後の保証の有無なども含め、総合的に判断することが大切です。
車の塗装剥がれ修理は自分でも可能か?
結論として、ごく小さな傷や狭い範囲の塗装剥がれであれば、自分で修理(DIY)することも可能です。カー用品店やホームセンターには、タッチアップペンや缶スプレー、コンパウンドといった様々なDIY用の補修用品が販売されており、数千円程度の費用で材料を揃えることができます。
特に、飛び石でできた点のような小さな塗装剥がれであれば、サビの発生を防ぐためにも、タッチアップペンで応急処置をしておくだけでも効果があります。
しかし、DIYでの修理にはいくつかの注意点とリスクが伴います。
DIY修理の主な手順
- 洗浄:修理箇所の汚れをきれいに洗い流す。
- 脱脂:シリコンオフなどで油分を完全に取り除く。
- マスキング:余計な部分に塗料が付かないよう、周囲をテープなどで保護する。
- 塗装:タッチアップペンやスプレーで薄く塗り重ねる。
- 乾燥:塗料が完全に乾くまで時間を置く。
- 磨き:コンパウンドで塗装面を滑らかに仕上げる。
DIYの限界とリスク
仕上がりのクオリティをプロと同じレベルにすることは、非常に難しいと言わざるを得ません。
特に、スプレー塗装は色ムラや液だれが起きやすく、下地処理を怠るとすぐに塗装が剥がれてくる原因になります。
結果的に、失敗して専門業者に再修理を依頼することになり、かえって費用が高くついてしまうケースも少なくありません。
自信がない場合や、仕上がりを重視する方は、最初からプロに任せるのが賢明な選択です。

この記事では、車の塗装剥がれ修理、特にオートバックスでの料金やサービスについて詳しく解説しました。
最後に、記事の要点をリスト形式でまとめます。
- オートバックスでは「クイックペイント」と「板金塗装」の2種類の塗装修理が可能
- クイックペイントは小さな擦り傷向けで安価、板金塗装はヘコミを伴う本格修理
- オートバックスの料金はドアミラーの傷で8,800円~、バンパーで19,800円~が目安
- ボンネットやルーフなど面積の広い部位の修理は板金塗装となり高額になる傾向
- 塗装がパリパリと剥がれるのは経年劣化のサインで根本的な再塗装が必要
- イエローハットもオートバックスと似た料金体系で修理サービスを提供
- ディーラーでの修理は品質と安心感がメリットだが料金は最も高額になる
- トヨタのディーラーでは小さな傷でも2万円以上かかる場合がある
- 修理料金を安く抑えたい場合は板金塗装専門店への直接依頼が有効な選択肢
- ごく小さな傷であればDIYでの修理も可能だが仕上がりや失敗のリスクがある
- タッチアップペンや缶スプレーがDIYの主な道具
- 仕上がりを重視する場合はDIYよりもプロへの依頼を推奨
- 業者を選ぶ際は料金だけでなく品質や保証内容も考慮することが重要
- 複数の業者から見積もりを取り比較検討するのが賢明な方法
- 塗装剥がれを放置するとサビの原因となるため早めの対処が望ましい
車の塗装剥がれは、見た目の問題だけでなく、愛車をサビから守るためにも重要なメンテナンスです。
ご自身の予算や求める品質に合わせて、最適な修理方法を選んでくださいね。
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